| >>> 2006年、この夏一番の注目を集めたのではないかしら。旅から戻ってくると、会う人会う人に青森とっても良かったからぜひ訪れて!言ってしまうほどに楽しい時間を過ごすことができました。
まずは初日、午前中の飛行機に乗って羽田から青森空港へ。まずは青森県立美術館へ!空港からはバスに乗るつもりが、フライトが1時間ほど遅れたので間に合わずタクシーで空港から30分弱。美術館は豊かな緑に囲まれた広い空のもと、三内丸山(さんないまるやま)遺跡という日本最大級の縄文集落跡の傍らに建っている。7月13日にオープンしたばかりで、建築家・青木淳氏による設計ということもあって方々で話題を呼んでいる。遠くから眺めると、ぽこっぽこっと、さり気無く置かれているいくつかの白い箱。エントランスには直接向かわず、建物の中心に引き込まれているような通路を下っていく。折り重なるように連なる石はまるで古代遺跡の発掘現場に降りていくような錯覚を抱かせる。まさにそんなイメージで創られたのだろう。建物の間近まで来てみると白い壁と思っていたものは、煉瓦が積み重ねられ白く塗られたもので、茶色の壁は土壁のような質感だった。いきなりの驚きに建物への興味がぐっと増す。
美術館ではシャガール 『「アレコ」とアメリカ亡命時代』展が開催中で、戦中アメリカに亡命し祖国が焼け、愛妻が病死する、そんな絶望のなかで産み落とされた作品たちは、以前に私がフランス・ニースで見た色彩豊かなシャガールの作品とはちょっと異なり、新たな一面に出会った気がした。赤や青、黒といった色は力強くもあり、深い悲しみに訴えているようでもある。一転してバレエ「アレコ」に関する展示では、それまで知らなかったシャガールの才能をみることができた。アレコホールと名付けられた四方に渡ってかなり広い地下空間には常設で3枚のバレエ「アレコ」の背景画が飾られている。展覧会会期中は全作4点が壁に掛けられ、その迫力は凄まじいもの。シャガールがデザインし、奥さんが縫ったという当時の衣装まで飾られている。こんな演出のなかでのバレエとはいったいどんなものだったのだろう。別の部屋では舞台の映像が壁に映し出されていた
常設展では青森出身のアーティストの作品を主に展示していた。奈良美智さんの『あおもり犬』は見過ごせないもののひとつ。訪れる前にたまたま見たテレビ番組ではキャストらが作品のすぐ傍に立って眺めていたので、自分もできると思っていたら、残念、ガラス越しでしか見られませんでした。後で思うと、手が届かない距離感がまた良かったのかもしれない。まるで出土したような巨大な犬、雪が舞い込み降り積もったら、どんなふうになるんだろうなぁ、と想像してみら楽しくなってきます。
一通り見たあと、お昼時だったので美術館のレストランでランチをいただくことに。通路手前にあるミュージアムショップもレストランも、がらんとした殺風景な空間。天井が高くて気持ちいい、のではなく寒々しい感じ。特製メニューっぽかったカレーを食べたけど、冷房が効きすぎていてあっという間に冷製カレーになってしまう。ちょっと残念でした。
午後、美術館前から出ているバスに乗って青森駅へ。青森駅からはJR奥羽本線に乗って約1時間、弘前までの小さな旅。駅や商店、さまざまなところに見上げると金魚の飾り。8月1日から約一週間、青森県各地でいっせいにねぷた祭りが始り、まさにその真っ最中に私たちは青森に訪れ、弘前にはお祭りと奈良美智さん+grafの『AtoZ』展を見にきたのです。でもちょっとその前に街を散策。
弘前昇天教会は展覧会の開催されている吉井酒造煉瓦倉庫の手前にあって、そっと戸を押して入ると温かな空気に包まれる。初めて訪れた場所なのに、以前から知っていたようなほっとさせる雰囲気が。手前の部屋には大きなストーブが二個、きっと冬は物凄く寒いのだろうなぁ。 次に訪れたのは、追手門広場の変なミニチュア群。こんなテーマパークあったなと思いながら歩いていると、ミニチュアの後ろにまったく同じ原寸大の建物が!なんだかヘンッ。 建築に興味がある方なら、ここ弘前には築家・前川國男の設計による建物が多くあるので見学するのも良いかも。つづく。
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